藤 博幸教授(九州大学生体防御医学研究所 付属感染防御研究センター)

日時 2009年1月21日(水)13:30〜 (終了しております。)
場所 構造棟セミナーA・B室
演者 藤 博幸教授(九州大学生体防御医学研究所 付属感染防御研究センター)
演題(前半) 「プロファイル比較による機能部位予測」
タンパク質のアミノ酸配列から機能部位を予測する方法として、アラインメントを構 築し各サイトの保存を評価するという方法がある。しかし、この方法ではそのサイト が機能的制約のために保存されているのか、構造的制約のために保存されているのか を区別できない。近年、タンパク質の解析において、機能的制約と構造的制約を区別 する方法が開発されてきておりその手法の一つにプロファイル比較がある。我々も新 規のプロファイル比較法を開発しており、その手法について解説する。
演題(後半) 「機能的制約としての相互作用」
タンパク質が進化する中で、そこに作用する機能的制約は、配列が自由に変化するこ とを妨げ、結果として配列の上にパターンが生じる。例えば、モチーフはその典型的 な例である。バイオインフォマティクスには様々な比較解析があるが、それは比較を 通じて配列などのデータ中に残されたパターンを読み解くことでそこに作用する機能 的な制約を推測することを目的としている。タンパク質は、他のタンパク質あるいは 低分子リガンドとの相互作用によって機能を発揮するものが多い。今回は、 Streptococcus属のComC-ComDの相互作用、プロスタグランジン合成系へのチオレドキ シン様ドメインのリクルートの2つを題材として相互作用が機能的制約として働てい る場合の解析を紹介する。

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