内藤 久志(石川X線干渉光学研究室)

イネ萎縮ウイルス(RDV)は異種タンパク質分子(P3, P8)より構築される2重キャ プシド構造を持った2本鎖RNAウイルスである。このウイルスの外殻タンパク質P8のN 末端側にinduced-fitを起こすループが見出された。このinduced-fit ループは非対 称単位中のP8分子間でそれぞれ異なるコンフォーメーションを取り、これらのループ 構造がRDVのキャプシドタンパク質分子間の構造を安定化し、結合を強めているよう に考えられた。本講演では2003年にX線結晶構造解析法により決定されたRDVの構造 データを用いて上記を説明し、異なる対称性を持ったキャプシド構造がその2重構造 をどのように構築するのかを解説したい。

日時 2008年3月27日(木)14:00〜 (終了しております。)
場所 構造棟セミナーA・B室
演者 内藤 久志(石川X線干渉光学研究室)
演題 イネ萎縮ウイルスの結晶構造解析 - その構造構築の理解 -

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